009・プラモデル
 
 
 

サイボーグ009プラモデル・マーク
 
 

 
 
 
 マーク社のプラモデル版009です。販売時期は不明ですが、おそらく80年ごろの新ゼロの放送中か放送後頃かと思います。
サイボーグという事で、胸部が透明プラで成型されていて、内部メカが見えるようになってます。

とにかくボックスアートがかっこいいです♪(作画はアートミック)稲妻の閃光をバックに戦場をかける009の姿が描かれているのですが、こういう荒廃したイメージの戦場を特に描き出していたのは高橋良輔監督版009の特徴だったかもしれません。イラストと一緒に以下の詩がBOXに書かれています。

やさしさは勇気、強さは愛

君は知っているか
この腕の中で愛するものが 死ぬ時を
君は知っているか
身代わりになれず大地をたたく 苦しさを
弾丸の雨の下 血の海の上 地獄の牙のあいだで
愛の重さと 命の重さを
はかったことがあるだろうか
君は知っているか
死ぬよりももっと苦しい傷があることを


かなり胸に迫る詩。原詩は石森章太郎先生(現:石ノ森)だと思うんですが、ちょっと判りません。知ってる方教えて下さい;
側面には009の設定紹介が書かれています。「本名・島村ジョー 日本出身だがアメリカ人との混血児 職業カーレーサー 加速装置でマッハ3のスピードで動ける汎用サイボーグ」などです(現在の設定とあまり変わらないよね)。
が、なんていうかボックスアートにそういう詩を載せてバシッてきまってしまう所が、当時の009の物語の真剣さを現していたとも思うわけで。やっぱり色々考えたよね、戦争とか平和とか生命とか人種とか。そういう所がピッタリだと思います。

で、プラモデルは上の写真のような感じ。胸部透明でサイボーグを表現しているのは、タカトク版のソフビもそうなのですが、プラモデル的にはバンダイの「メカニックロボコン」(このアイテムの場合内部メカはブリキの打ち出しでした)や、タカラサイボーグに影響を受けたマルイのメカボーグなどのプラモから来ていたりします。
 
 

 
 
 
 左が設計図です。組みたてるだけなら意外に簡単だろうと思います。マフラーは布製です。
 で、胸部パーツがクリアレッド、体内がシルバーメッキな事を除けば、成型色はオールライトグレーな所が面白いです。
 79年アニメ版当時の009の戦闘服は一律でレッドなのですが、多分赤成型色だと顔パーツに影響があるのと、もしかしたら旧009(白戦闘服)のカラーでも塗れるようにとの配慮かもしれません。当時はアニメプラモブームだったので。マフラーの布を変えれば「赤いマフラ〜♪」にもできるし。
 プラモ的には首、肩、手首、腰、股関節、ひざが可動するので意外にポーズが取れるかもしれません。ピストルはホルスターに収められます。この点はパワーアップ009に見習って欲しかった。
 でもプラモならではの不思議な部分もあって。一応このプラモ、つま先までの足を作ったあとにブーツをはかせる構造になってるんですが、なんと中のつま先はスーツから続いてるのに5本指があるんです。ジカタビか?;
 あと、顔がなんか泣きそうな造型で、その点は好き嫌い別れますねきっと・・・(笑;)確かに009はサイボーグの哀しみを背負ってはいるが、プラモまでこんな哀しそうな顔ってのはちょっと・・・って位です。異色といえます。
 この辺は多分塗りでカバーできるんじゃないかとは思うんですが。ていうか当時組んだ人も腕でカバーしていただろうと思います。
 こういうプラモってのはやっぱ第2次アニメブーム当時のナイーブな主人公が流行した当時ならでは、って感じですね。異論もあるでしょうが、僕的にはこういうアイテム気に入ってます。

 でもミニプラモで9人セットとか、出して欲しかった気もするなー(^^);
 そういうのも7,80年代ならではだと思うし。うん。

(2006/2/8)
 
 

 
 
 
 
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