「怪獣と美術」展と、自作マン初稿フィギュアその後
(2007/10/05 : ブログより再録)

そんなわけで本日深夜から ウルトラセブンX が放送開始なわけですが、
今、JR三鷹駅南口正面のビル5Fの 三鷹市美術ギャラリー にて、
「怪獣と美術〜成田亨の造形美術とその後の怪獣美術〜」展が開催中です。(※既に開催終了しています)
ウルトラQ、初代ウルトラマン、ウルトラセブンのヒーローや怪獣のデザイン画を含めた展覧会です。
もう少し早く行こうとは思ってたんですが。ていうか実際行ったのは先週末だったんですが。
自分は成田氏の美術教室に2年位通ってたわけですが(大体2年位でやめました。それについてはこことここ 参照ですが、それはともかく、
展覧会自体はやめて以来行っていなかったので先生の絵をまとめて見るのは本当に久しぶりでした。単品の絵ならゴジラやさんがイカルスの絵を店内に飾っていたり、・・・今もマンのマスクを飾っているけれども。懐かしかったです。デザイン画やイラストや絵画や彫刻が大挙展示。
マンやセブンやヒューマンの、「雲一面」をバックにした立像はやっぱりダイナミックでカッコいい。
やっぱ各ウルトラ怪獣やヒューマンやバンキッドの怪獣宇宙人のデザイン画は見ごたえありです。「翼をもった人間の化石」もありますが・・・どこにあったんだろうか、この作品は・・・今まで・・・
その他の成田作品にもひたれるし、個人的に大好きな「宇宙人の気配」や、「宇宙人の影」や、四次元系習作シリーズも多かったです。良かった。カネゴンやヒューマンのイラストもあったし。図録には掲載されてませんが、ウルトラマン初稿のデザイン画も展示されてます。
高山良策氏の造形や絵画、彫刻も魅力あったし(かなぶんおやぶんや電話シリーズを見れたのが良かった。)池谷仙克氏の怪獣デザインや、最新作のシルバー假面のデザイン画、ザビーネ=シルバーやマリアのマスクなんかも展示されてて、それがめっちゃ良かった。大魔神立像2体も良かったねぇ・・・
なわけなので、展覧会としても本当に満足でした。
図録も2000円とかなり安いので、おすすめです。でもなぁ、表紙怪獣がブランカーなんだよなぁ・・・自分は着ぐるみのブランカーは好きなんだけど、このイラストのは怖いので苦手なんだよなぁ・・・(爆笑;) でも勧める。通販もしてるらしいけど、ミクストメディア系は錯視トリックが使われてるので、実際見ないと全然効果がわからないぞ、と。
なんと言っても・・・90年の個展で展示された「天空人E」が再展示されてた事が自分としては一番嬉しかったです。やっぱカッコいいや、このヒーロー。
こ・・・これは、僕にフィギュア作れって事か?そうなのか?萌え系に行きたいんだぞ僕は。
それにしても名前があっさりと 「新怪獣」 になってるのはなんで??
で、写真は展覧会会場のロビーですが・・・一番左の立体は、自分が持ってって写真を撮った、
自作の700円ソフビサイズのマン初稿のフィギュアです。これもまた錯視トリックw
ちょっと顔を修正して、今ではマスクはこんな感じです(下の写真)。これが最新状況。展覧会のスタッフさんと売店の女性には見せて話したけれど、当日は人が少なかった・・・。90年ごろ、丁度僕の通ってた頃の個展ポスターが販売されてました。残り2,3枚ずつだったのでぎりぎりセーフだった。
でも結構 題不詳 になってる怪獣彫刻とか多かったね。図録で言う1−60は るせいじん(流星塵) だと思うんだが。あと、1−58の頭は初稿グリーンマンのヘッドだけど、後に天空人Bのヘッドにもなっていたと思う。1−55は・・・鬼彫刻のプレハブにも飾られてました。眺めながら色々作業してたわけね。
色がサーフェイサーを吹いたままの色なのは80年代TRIの彫刻ソフビにあわせたからだけど・・・なんで精密にしたくなかったかというと、つまり、成田氏の宇宙人彫刻3体というのは、現代人の作った彫刻ではなくて、所謂古代の人々が作った恐竜土偶のような・・・オーパーツに近いものを意識してるんじゃないかと思うんだよね。ブロンズ像っぽいカラーではあるが。つまり岡本太郎氏が縄文土器や土偶の世界を目指したのと似ていると思う。
時代的に場所的に「あってはならないもの」がここにある、という感覚?それを成田氏自身の創作活動になぞらえたんじゃないかと。その3体があそまで自由活発に正義を語りポーズを取っている、って事に価値がある。確かに腹筋とかも左右一体だったりして人間とは違うしね。
ウルトラマンの初稿デザインというのは、要はウルトラマンになる過程でそぎ落とされたいらないものが逆に着いてる形態だったりもするのですが、その最たるものが鬼のイメージなのは言うまでもなく、つまり大江山の鬼というのは、成田氏的にはウルトラマンの陰画の部分だったんだろう、ってのは言うまでもない。
どちらにしてもオーパーツ的荒さを考えるなら、自分の造形物も細かく作る必要はなかったか。前のバージョン位(※このページの下を参照)がよかったか。
それにしてもオーパーツ的感覚は展示されてる全立体やミクストメディア系に横溢してます。四次元系好きな人には良いですね。
・・・ていうか三鷹展では、鬼のレリーフの展示はあったけど、大江山の鬼のコーナーは全く無かったです。なので目録の件はさっぱりわからないよ。足利では展示されるらしい。
なんで今ごろ紹介するかというと、すでに展示期間後半なので。10/21までだそうです。つまりあと3週間分の土日は見る事ができます。
やめた理由が理由だからなんですが・・・まぁ、いいじゃん?これから紹介した方が意味ありそうだし。
というわけで特撮ヒーローファンやご家族連れの方是非どうぞ。
ただ、この展覧会は女の子には向かないかもしれないかなあ。やっぱ結構怪獣って身もふたもなくバイオレンスなのがいるので。家族や子供と一緒じゃないと、ってのはあるかも。
女の子が凶暴なのが苦手なのは感情としてあると思う。その気分はよくわかる。実は自分もそうなのだ・・・・・・;

(追:図録の写真の脇にあるのはチケットと販売されてた絵はがき。
実は絵はがきは10/1に多摩の本局から、郵政民営化記念という事で自分に向けて出したのだが、一方は翌日に届き、もう一方は折れて翌々日に届く・・・という感じだった。郵政民営化の影響はやっぱ郵便物の流通にも現れているようだ。隣の市なのに2日かかるとは・・・(-_-); (2007_10/5)
※ 「ウルトラマン+初稿」でヤフー検索するとこのページが1位になってた!感謝!!・・・って事で、記念にブログから再録しました。