変身サイボーグ1号・変身セット


Wikipedia「変身サイボーグ」の訂正点指摘ページ 更新してます。


ultraman_a_set.jpg

◎ ウルトラマンA・変身セット(タカラ72年〜)
(画像はパーツ時期不同。)

久しぶりの更新です。ウルトラマンAのサイボーグ1号変身セットです。
ウルトラマンAは1972年、サイボーグ1号の開始と同年に放送開始されていた、ウルトラ兄弟の5人目です。
シリーズ初、北斗星司と南夕子が合体変身しました。強さと優しさを併せ持つウルトラヒーローです。
シリーズ後半では星司が夕子からもらったウルトラリングを使って単独変身、
ウルトラ兄弟の他、シリーズではウルトラの父が初登場して(変身セットは父も母も出なかったけど)
すごくウルトラシリーズがにぎやかになったシリーズだったなと覚えています。

個人的にも好きなんですが。幼稚園時期の開始だったので、男女が合体変身?みたいな所で不思議に思った事もあったんだけど、
そもそもウルトラマンって不思議な存在だし、一応「兄弟」って言われてるので、
変身に男女二人の力が必要なだけで、A自身は一応男なんだよね?とボクは納得していました。
ていうかウチの母が「耳の部分とか仏様みたい」と言っていて、あぁなるほどと子供ながらに思ったかなー
ジェンダーフリー的印象もあるけれど、ウルトラ兄弟や父まで登場する分、
敵の強さのすさまじさが、過去より何段か際立って見えた事も覚えてます。ていうかヤプールが当時不気味で!!
宇宙人だろうが異次元人だろうが、イイ奴はイイ奴で悪い奴は悪い奴だろうなとボクは子供の頃から思っていたけれど、
それにしても激戦。最終話、子供の友達をかたるサイモン星人の子供にバケたヤプールを倒した事で
責められた北斗は、子供を信用させるためにAに変身し、北斗では無くなった声であのラストのセリフを言うんだけど
あのセリフは・・・厳しいセリフだよね・・・。でも、優しさを失わないでくれというのはつまり、
悪意をもって裏切った奴に怒るな罰するなでは無いんだよね。その都度怒っても、新たに出会う人への優しさを忘れるな、っていう、
全く完全に優しさ皆無なニヒリストにはならないでくれ、って事だから。それは不可能な事では無いよねと思ってます。

上の変身セットは・・・本来初期はマスク手袋クツ、ソフビパーツは全部白成型色に銀スプレーです。
後期(大体74年頭頃)にはソフビパーツが全部銀色成型色、なので、ボクのはパーツ混在で撮影してしまっています。ごめん。
ウルトラマンAは、ニューGIジョー正義の味方のラストにも発売されました。他の正義の味方と違って、
手首も服も、サイボーグ変身セットとあまり違いがありません。初期とほぼ同じです。
違うとすればカラータイマーの色が違うくらいなのかな・・・目の色?タグの有無とか?うーん、解らないです。
でもカッコいいので、この状態になってほんとに嬉しいよーっっ(^▽^);
パーツをばら買いで集めてる人は、上記に気をつけた方が難癖つけられなくて良いです。優しさが欲しい(笑);
(2023_5/11 1:44)


 


◎ イナズマン・変身セット(タカラ73年?)

  久しぶりの更新、やっぱり伴氏演じる石森ヒーローの変身セットです。イナズマン!!
  東南大学3年生サッカー部員の渡五郎は、ふとした事から平和を愛する超能力集団、少年同盟のサトコとカツミを助けたが、その際彼らのリーダーであるキャプテンサラーから自らも超能力者である事を知らされる。
  サナギマンからイナズマンへの2段変身能力を身に着けた五郎は、邪悪な大超能力者帝王バンバが率いる人類帝国ファントム軍団との戦う事になります。
  重厚なサナギマン、ただひたすら敵の攻撃を耐えるサナギマンから蝶をモチーフにしたイナズマンへの変身は結構画期的でした。
    物語は映画「ファントム電光石火」のファントムを思わせる坊主頭の帝王バンバ達ミュータンロボットと戦う無印期(25話)と、イナズマンが超能力増幅器ゼーバーを身に付け、ガイゼル総統が率いるデスパー軍団のウデスパー、サデスパー、デスパー怪人たちと戦う「イナズマンF」(23話)の前半後半合計4クールでした。
  でも前期後期あったせいでもっと長いドラマだったように感じるよね。無印期のラストでウデスパーが出てきた所はカッコいい悪役出てきたなぁ・・・と思ったんだけど、いきなりファントム軍団を内部崩壊させたりかなり衝撃的だった。
  衝撃的といえば、渡五郎=イナズマンの母であるシノブ=バラバンバラの死は本当に衝撃的でした。なんというか当時の作品の展開としては肉親を失うドラマは多いんだけどね。見てて本当に辛かった。
  ・・・この物語は平和を愛する正義の超能力集団と、旧人類抹殺と支配を目指す悪の超能力集団との戦いを描いている抗争劇で、きわめて石森作品的ですが、いわゆる最近のリアルアニメにも通じるドラマだったように思います。で、自分の中ではかなりハード作品として位置づけられている。
  まぁ「同盟」なんて付ける時点で石森氏的なんだよなー・・・


  変身セットの上半身Upです。この頃の変身セットのソフビ部分の造型は本当に似ていますが、その中でも群を抜いてます。
  とりあえず、変身セット自体の前期後期というかスーツのペイントなど複数あるらしいんですが、「イナズマン」と「イナズマンF」での区別は、無いと思います(いやどうだか??)。変身セットではゼーバーも出なかったし。
  ただ、多分ど初期のイナズマン変身セットは、手袋などの成形色が胸部と同じブルーの未塗装だったようです(何ヶ月か前ヤフオクに中古ルース品が出ててなんとなく高騰してた)。
  基本的には黒手袋に黒ブーツなんですが。いわゆる3期オーラスあたりのアイテムになるのかな。ブリスター台紙を見た事がないのでわからないですが。
  (後注: 4期の台紙がデザイン変更で非常にスタイリッシュになったのはみんな知ってると思うんだけど、4期台紙自体は74年になってからのもので。
  例えば僕も買ってたジャンボーグ9などは3期の台紙でしょ?でも、4期台紙の、例えばキャシャーンはもしかすると変身セットが放送に間に合わなかったのでは?って位に後だし、イナズマンも4期台紙はFに変わる前くらいなのではないかと・・・。
  つまりキャシャーンはともかくイナズマンなど、全部4期台紙になってからしか売られてないの?って疑問があるわけです。まぁ例によって個人的疑問だと思っといてくれ)
  (後注2:最初期の手首が青かったのでは?って件だけど、結構ポピーのソフビなどでも手首足首が青成型色のままなイナズマンがあるわけで、それと似たような理由なのかなとも思う;あとイナズマンの手首って、5話以降特撮スーツのデザインが激変したり、色々あるんだよね)

  イナズマンは知っての通りコミックも出ています。コミック版でのイナズマンはテレビ版とはかなり違っていて、主人公の名前も風田サブロウになってます。
  また、変身体のイナズマン自体も非常に人間の身体に即した描画がされていて(サナギマンにはならない)、更に石森氏独壇場のサイキック描写が全編に出ています。
  やっぱり特撮の為に作られた企画だという気はするんですが、漫画も野心的で・・・特にラストである、キカイダー・ジローが登場する「ギターを持った少年」は、コミック版のイナズマンラスト話数で、事実上のキカイダー最終話でもあるので・・・コミック版キカイダーのラストが悲しすぎると思ってる人は必見です。いや、既に読んでるとは思うんだけどね・・・
  別シリーズのヒーローが感化しあう事で、悲劇が解決される事はある、っていう最近の平成ライダーのクロスオーバー映画の原点って、この辺かも。

  作品的にはハードな印象と書きましたが、その他の印象は・・・伴氏が芸名をイナズマンから変えてるんですよね!!「伴大介」から「伴直弥」になってる。
で、小学校に上がった頃の僕は「ええっ!!伴大介氏って双子だったの!!」と母に言った所、母が「芸名を変えたんじゃなーい??」って教えてくれて、「あぁ!芸名って変えられるものなんだ!!」と初めて知った、という、そんな記憶もあります(^^)。
  あと、主題歌がカッコいい。何かにつけて自分歌ってるなぁ、無印もFも(笑;)     (2017_11/16 4:13)

 



◎人造人間キカイダー・変身セット(タカラ72年? ベルトはレストア)

  石森ヒーロー・キカイダーの変身セットです。
  光明寺博士の作り出した人造人間ジロー。不完全な良心回路(ジェミニィ=双子星)を持ち、博士の娘ミツ子・マサルや探偵服部半平と支えあいながら、悪の秘密結社ダークのアンドロイドたちと戦います。
  良心回路が不完全なために変身した時、左右全く違う色になってしまう、子供心にもその姿は鮮烈でした。
  伴大介氏のジロー・・・ギターを背負っている姿もスタイリッシュでカッコ良かったです。ブルーのジーンズ上下姿がすごくインパクトありました。愛車サイドマシンは、カワサキがモーターショーで発表した未来イメージの試作車そのままが試用されるという、実験的斬新さに満ちたヒーローでした。
  ハカイダーやギルとの戦いを経てその戦いは後の「キカイダー01」に続きますが、とりあえずここはキカイダーです。カッコいい!!
  なぜツリーかって言えば、素直に似合うからです・・・

  で、変身セットです。パンフレット紹介は2期パンフからで、多分72年の年末ごろ発売じゃないかと思いますが・・・
  テスト的にサイボーグの素体を生かすため、ヘッドソフビがクリア成型に塗装する形で作られてます。スーツ部分のメカなどは印刷で済まされているので、具体的にメカメカしい部分はヘッドの部分だけなんですね。でもこのシンプルさがレトロ玩具好きをそそる所はあると思います。
  ヘッドは電子頭脳のみの状態でかぶせるとぐらぐらしてしまうので、やっぱり1号の顔ソフビをかぶせてから装着しないと不安定です。なので電子頭脳のメカ効果はあまりない・・経年でクリアが変色すると更に・・・。
  でもこのキカイダーヘッドは、頭の赤い側がクリアレッドで塗装されているので、その透明赤で中が透けてみえて、それでメカニック感が増して見えます。何しろ中身がサイボーグ1号なので、ウルトラマンなどに着せるよりもリアル感が出るんだと思います。
  入手はジャンクを集めて・・・ですのでバージョンがこれで合ってるか判りません。キカイダーの変身スーツには色んなバージョンがあるらしいです。それについてはかなり前から知ってたんですが、自分はそこまでこだわれないので(いや、高いし!!)。・・・しかもベルトも手に入りづらいので、手芸店でビニールレザーを買ってきて自分で大きさ目分量で作りました。でも幸せ。
  とにかく顔がかわいいです!!当時こういう玩具人形の顔の造形をしてた方々(キカイダー造形が小林壇氏かはわかりませんが)って、仏像や彫刻や子供向け人形を見て勉強するしかなかっただろうから、すごくやさしくふっくらした造形をする人が多いよね。ヒーローマスクの造形してる人々にも言える事なんですが、すごいなぁ・・・と思います。 

伴氏のサイン入りテレカは2001年ごろ某イベントでもらったものです。もらっといて良かったなぁ・・・「浩司君」って書かれたのが嬉しいやら恥ずかしいやら(^^);。・・・サイン会主催の人とも色々電話で話した時期がありました。この時の伴氏にすごく痩せててちょっと心配だと聞くと、「健康には全然問題ないです」って言ってました。・・・今は伴氏もちょっとふっくらしてらっしゃるみたいで、素直に安心しています。(^^);;;    (2016_1/21 3:18~31)

 


◎レッドバロン・変身セット(タカラ73年)

  昭和48年からNTV系で放送された特撮番組、「スーパーロボット・レッドバロン」の主役ロボットの変身セットです。製作は宣弘社。
  万国ロボット博覧会(大阪万博後ならではの発想)に出品された世界各国のロボットを強奪した悪の組織「鉄面党」に兄を殺された青年「紅健」が、正義のために彼らに立ち向かうという作品です。必殺技はエレクトリッガー。
  実は自分のために買ったものではなく、知人のアメリカ人コレクターが、UKサイボーグシリーズのワルダー=MUTONの変身セット(SUBFORM)=X-AKRONが好きで、その日本版という事で欲しかったらしく、
  それを自分が探して買って送ったもので、ついでにこのサイトで更新したものです。(既にその外人さんが受領済み。)
  それにしてもカッコいい!!写真だけじゃここまでカッコいいとは思わないよね。

  これまでの巨大ロボット型の変身セットにはマジンガーZなどがあり、それらは手足の一部が露出する事で、ロボットっぽさとメカっぽさ、そしてコストダウンを行っていたわけですが
  レッドバロンの場合は、全身軟質ソフビの着ぐるみという、ものすごい進化をしています。
  そのまま立つ事に結構知人が興奮してたけど。基本的に軟質ソフビスーツなので、癒着防止のためにベビーパウダー勧めたけど、その手のスーツです。
  スーツのモールドでは背面に縦に切り込み線が入ってますが、実際にカットされてるのは両脇です。
  両肩に穴が開いていて、多分ゴムかひもで左右をつないで、それを1号にかぶらせ、それからバロンの上体をかぶせる着せ方予定だったのではないかと・・・
  実際の所、1号と並べて立てるとバロンの方が小さいです。両手首足首を抜いた状態で着せるスーツなので・・・。けれどもボリューム感は◎!!

  レッドバロン自体jは子供の頃なんとなく見てました。なんか溶鉱炉を延々写すOPだったり、主人公が熱血キャラで、やたら熱かったりしたことを覚えています。後半はスペースウィングスを搭載して宇宙飛行も出来るようになりました。
  無骨なバロンに未来的なウィングが付くアンバランスさが見ていて面白かったですが、作品後半の火星展開はかなりハードだった記憶が・・・(個人的にはマッハバロンが好きなんだけどね!!)
  ていうかレッドバロンの主題歌は僕は後半のが好きで、なんか鼻歌で歌うのは後半主題歌ばっかりです。「レーッドバロン、きーこーえるーかーーー♪」ってあれ。あれはソラで歌える。
  個人的にはマッハバロンの変身セットが欲しいんだけど、あれはハードル高いんだよなーっ(^^); ・・・・・まぁ、いずれ、って事で・・・  (2014_9/17 4:04)

  P.S. レッドバロンは後にアニメでリバイバルもされています。バンダイ製チャンピオンファイターと1号の画像。これは結構デカイです。

 (シリアル113010)


◎ロボット刑事・変身セット(タカラ73年)

 70年代東映・石森ヒーロー特撮の名作、ロボット刑事Kの変身セットです。
 結構この作品への子供の頃の思い入れは強かったんですが、やっとかっと掲載です。
 ロボット刑事は、放送時期は1973年年4月から9月まで放送。ロボットレンタル株式会社と戦う主人公の刑事ロボット『K』と、彼を支えるベテラン刑事の芝大造とその家族、若手熱血刑事の新條強たちの交流を描いた作品です。ところが芝刑事がKを認めない認めない(;▽;)
 というか、このKの設定が秀逸で、普段は赤いブレザーやトレンチコートにハンチング、戦闘する時は「GO!」のかけ声とともにブレザーを脱ぎ捨てロボットとしての身体を武器に戦い(目の色は通常がイエロー、戦闘時がレッド、悲しい時がブルー)、でも芝家に居候している時にはなんというか内気でけなげなほっとくと詩を書いてしまうようなロボットでした。奈美や由美にからかわれてたあのシーンは本放送後40年近く経っても忘れる事ができない。特撮ヒーローもの史上に残る名シーンだと思ってます。
 (Kはマザーというロボットに作られたので、マザーを母親と認識していて、その秘密は結構謎につつまれているのだが、そこは物語に裏がある。)色々な面で一線を画していた、優れた作品でした。
 敵のバドーロボットもデザイン的に面白かったよね。最終回の方では大改造されてブローアップすると全身真っ赤になって機関砲+ミサイル装備状態になるんだけど。かっこいいです >ブローアップK。(ブローアップ時の目の色はホワイト)

 石森章太郎原作作品にたまに登場する、人間体の姿を持たない主人公の作品なので、人気が出ていたのかどうか当時子供だった自分には解らなかったんですが、。自分は石森氏のそういうヒーロー作品もかなり好きでした。
 ロボット刑事Kの声は声優の仲村秀生氏で、Kというキャラをとても魅力的なヒーローにしています。

 で、このスーツなんですが・・・ジャンクセットで入手したものの、ブーツが一個足らない上に、実は手袋が脱がしやすいようにカットされてたり、スーツ腕も破れて縫われてるし、マスクも後ろの上がちょっと切れてました。トホホ。この間のイベントにやっと黄色いブーツがあったので、無理やりUPした次第(笑)
 ・・・でも結構綺麗に縫われているので、自分は別にこれでいいかなぁと。ベルト部分も朱色がはげてきてるし、難有は難有ですが。
 それにしても←の写真・・・マスクやボディの造型が滅茶苦茶凄いです。後にメディコムがアンドロイドA→ニューコンバットジョーの素体でロボKを作ったけど、やっぱりこれには勝てません。ヒーローの造型に対する愛があるというか。
 ・・・でもこれ、放送当時にリアルタイムで作られたものなんだよね。放送後のリスペクトとかで作られたものじゃ無い。放送当時からこれだけすごい造型スーツを子供に売るというその徹底姿勢が昔のタカラのもの凄さだと思います。うーん、やっぱり特撮プロップに使って欲しかったのかな。すごい出来なんですよ。
 実はこの顔が後のミクロマンの主力ロボット、ロボットマンの元になってるのかな、って気もするわけですが。
 復刻1号でこの造型のままロボKのDX変身セットとか作って欲しかった気もしますが(ブローアップKとかね)。ビニールスーツをリアルにするなど、アプローチの可能性はあるから。まぁソフビの難はともかくとして。でも当時オリジナルが大事にされるからこそいいレトロ玩具もあるべきだから。手に入ってよかったよ・・・。
 多分73年だと自分はタロウとジャン9の変身セットを買ったんだけど、ウチの親は無差別に買い与えなかったので、その間に放送終わっちゃったんだよね・・・(;▽;)

 SICでもKやブローアップKが作られてたりするけど、やっぱりオリジナルの造型には勝てないよね・・・。
 そういえば自分、5歳から小学1、2年頃は、入学式の時などになぜか赤いブレザー(ダブルじゃないかも)を着てる事が多くて、別にロボット刑事Kのせいでそういうブレザーを着たわけじゃなくその前からだったんだけど、そのせいでKに本当に親近感持ってた事を覚えてます。さすがにブレザーを路上に投げ捨てるような遊びはしなかったけど。  なんか歌詞じゃない「詩」とか、刑事という職業について、自分が始めて知るきっかけになった作品って気がするんですよね。ロボット刑事はいまでも素直にカッコいいヒーローだと思えます。



 (シリアル#7525 800円  2013_5/26)


◎グレートマジンガー・変身セット(タカラ74年)

 久しぶりの更新です。グレートマジンガーの変身セット。
 「グレートマジンガー」は永井豪原作のマジンガーZの続編で、1974年の9月放送開始された東映・ダイナミックプロのロボットアニメです。
 マジンガーZのラストシーンでずたぼろになったマジンガーZを助けにやってくる姿は子供としてはかなりの衝撃でした。
 実は自分的には(物語としては)マジンガーZよりもグレートマジンガーの方が好きだったりします。グレートマジンガーも剣鉄也も、ビューナスAと炎ジュンも魅力的・・・ていうかやっぱりカッコいいし(剣鉄也は孤児なのでそれゆえ心に影があったり、炎ジュンが自分の肌の色で涙する話は、オンエア当時子供だった自分もかなり胸に来るものがあった)。シローのロボットジュニアとかも結構元気一杯で魅力あるロボットだったし。
 wikiには視聴率振るわなかった・・・なんて書かれてますが、僕個人で言うと話数的にはグレートの方がよく見てたと思います。強いからじゃなくて、大人っぽいから好きなんだよね、「グレート」。
 で、科学要塞研究所の兜剣造(甲児とシローの父)自身がサイボーグだったりするじゃないですか。なんとなくマジンガーZより大人っぽい話なので、そこが良かった(やっぱ衝撃Z編の剣造よりもオリジナルのグレート版の方が良い)。
 ミケーネ文明の謎の敵、暗黒大将軍などはかなり怖いし(なーんか俺を攻撃してる連中で似たような奴がいるような)・・・ドクターヘルも地獄大元帥として甦ってきたりもするし悪どい連中で、かなり激闘が多かったと思います。
 僕は子供の頃からギリシア神話などの各国の神話世界が大好きなので、ドラマそのものに壮大さを感じたりもしたのも事実。でも、やっぱり人間ドラマが良かったかな。水木一郎氏の十八番とも言える、主題歌もやっぱり最高です。グレート最高!!

 変身セットはマジンガーZと同様に全部ソフビ製パーツです。戦闘機兼コクピットのブレーンコンドルは別パーツで着脱可能。
 ブレーンコンドルをファイヤーオンさせる着脱ギミックの為、スーツを着せる時にはZ同様に1号マスクを外します。頭部造型はどちらかというとコミック版(カッコいい!!)に近いかもしれません。
 足首まで全部パーツを入れると写真位のひざパーツの出方になります。腰には可動性がほとんどなし。でも結構アクティブに動く。(画像)
 さすがに経年してるので、腰パーツを着せる時にはドライヤーや温水などでソフビを多少やわらかくしないと、素体が危険です。
 背面は↑のような感じ。スクランブルダッシュは収納形態で造型されてます。
 グレートマジンガーの背中には最初からこの翼が付いているのですが、番組後半ではグレートブースターという強化ウイングが登場する事になります。これも変身セットに付けばよかったかなぁ。
 兜甲児も終盤で再登場してダブルマジンガーが復活したりするんですが・・・主人公たちの境遇が結構特殊なので重みのある展開だったと思います。

 ダブルマジンガーで撮影しようと思ったんですが、自分は当時版のマジンガーZ変身セットを今持っていないので・・・。復刻版のソフビ表面に油分が出たり変形したりで、撮ろうとしたらえらい事になってたよ。当時品買いなおしたら写真また撮ります。
 本当、変身セットは昭和当時のタカラのソフビ技術の粋で出来てるんだなぁと実感(タカラはビニール玩具で業界一位の会社だったわけだからね)。
 実はグレートマジンガーの場合、変身セットの台紙にマジンガーブレードが印刷されていてそちらは未入手。台紙だけでもどこか出品してくれないかなぁ、と思ったりしています。(2011_1/30)



 (2011_1/30)



◎仮面ライダー・変身セットDX(タカラ72年)

 ひさしぶりの更新です!仮面ライダー1号の変身セットのDXです。半年前に購入しました。
 言わずと知れた石森章太郎作品のコミック化です。放送開始は1971年(昭和46年)。  城南大学の科学者兼オートレーサーの青年=本郷猛が、悪の秘密結社ショッカーに改造された姿ですが、この姿は所謂強化改造された新1号で、53話からの再登場した姿です。藤岡弘氏の変身した仮面ライダーは、多くの少年たちをとりこにしました。変身ベルトやライダーカードなども社会現象になりました。1話では本郷の大学は城北大学なんで、自分はずっと城北大学だと思っていました。
 ていうか海外ショッカーにわざと再拉致されて強化改造されて帰国なんて滅茶苦茶です。やる事が大胆・・・で、帰国後の本郷猛はすごくワイルドな印象になっています。詳しくは後でライダーページにて)   
 で、変身セットです。残念な事にマフラーが欠品していたので、メディコムRAS旧1号のマフラーを使っています。ビニール製のスタンダードスーツに比べてDX製のスーツはとにかく伸縮性があって、色々なポーズが本当に自由に取れます(左)。所謂ウーリーナイロン製。DXのいい所はビニールに比べてちゃんと遊べる所だと言えます。見た目だけではないです。
 マスク等はスタンダードスーツと変わりません。今の目で見るとかなりディフォルメされた造型に見えるかもしれませんが、複眼やクラッシャー、のぞき窓周辺のリベットなど、当時としては非常にリアルでした!ディテールは特撮スーツ版、カラーリングは石森コミック版を参考にしていると言えます。
 スーツ脇のラインは銀色のブレードが使われています。特撮スーツではホワイトのラインなのですが、シルバーが使用されてる事で、何か改造人間的パワーがみなぎってる印象も持っています。で、中はサイボーグのメカがあるわけですから、これは子供のイマジネーションを喚起せずにはいられなかったでしょう。
 無印仮面ライダーの変身セットはこの新1号だけで、旧1号、旧2号、新2号は発売されていません。
 このスーツはサイボーグ1号に着せるとひとまわりサイズが大きくなります(写真)。ボリューム感が◎!!
 ものすごく子供が遊びやすいサイズ。RAS004版(RAH)の旧1号と比べるとこんな感じ(写真)ですね。
 自分もそうですが、ウチの母なんかも、この昔の変身サイボーグ版の方が子供が遊びやすそうで暖かい感じなので好きだと言っていました。子供が感情移入して手の中で遊ぶには、リアルというだけではない温かみが必要なわけです。
 大人になってしまうとやっぱりリアルを求めてしまうので、それで数買ってしまう人が多いんだろうけどね。
 当初はGIジョー正義の味方も、変身サイボーグも、円谷プロメインの展開で、石森ヒーローは変身忍者嵐のみだったわけですが、2期パンフ時期から各仮面ライダー、ロボット刑事などの石森ヒーローが変身セットを席巻する事になります。
 夏には「劇場版仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー」も公開!!って事で、仮面ライダー中心の更新も多くなると思います。ちょっと期待してね、と。



 (2009_6/11)


◎ウルトラマン・変身セット(こんな感じ版。オリジナルはタカラ72年)

 初代ウルトラマンの変身セットです。スーツのみオリジナル。破れありのジャンクが手に入ってたので無理に着せてみました。
 ヘッドは復刻1号の「帰ってきたウルトラマン」初回限定の特撮スーツに近い白い目のヘッドです。このヘッド好きなんですよ・・・オリジナルのヘッドは金色っぽい目をしています(正義の味方新マンはベタな黄色塗りです)。
 「ウルトラマン」は昭和41年7月から放送開始された「ウルトラQ」に続く円谷特撮シリーズです。宇宙怪獣ベムラーを追ってやってきたM78星雲人があやまって科学特捜隊のハヤタ隊員のビートル機に衝突してしまった事から彼らは一心同体となって、様々な怪獣宇宙人と戦う事になります。ウルトラマンのデザインは成田亨氏、マスク造型は佐々木明氏。
 ウルトラマンのカラーは燃える太陽のような赤い色で、銀色が宇宙人のカラーを示しているそうです。スーツはウルトラCの語感から想起されるようなオリンピックの体操やレスリングの服のイメージもあるのかなと。胸の部分がなんとなく天から降りてくる不死鳥のような印象も感じますよね?
 最初ウルトラマンのラインは青で書く予定だったそうです。カラータイマーも最初は無い予定だったので、成田亨氏は晩年までずっとウルトラマンの絵にカラータイマーをつけませんでした。でもウルトラマンが太陽のような色なら、カラータイマーは地球のような色なので、僕はそれはそれでいいのかもしれないと最近思うようになってきました。
 自分は2年間だけ成田氏の美術教室に通ってました。色々語るときりがないので別の機会にしますが、先生のアトリエには変身サイボーグがあったようで、もしかしたら先生もスーツを着せたりしていたかなぁ、とふっと思ったりします。
 ウルトラマンシリーズでは、GIジョー正義の味方シリーズで最初発売されたのが帰ってきたウルトラマンで、次がウルトラセブン、同時期にMAT隊員やウルトラ警備隊が発売されました。この頃のスーツは布製ですが、後に変身セット(及びNEW正義の味方)になって全てビニール製に変更されます。
 ウルトラマンやゾフィーは1号変身セットのみでの販売なので、このビニールスーツしかありません。手首足首がブーツなので、第2期ウルトラシリーズで再登場した時のスーツみたいですよね。そういう意味では正義の味方版の新マンスーツの方が初代ウルトラマンっぽいという逆説が生じています。
 それにしてもこのウルトラマンの顔は、特撮スーツとも違うんですが、すごくいい顔をしています。スーツもリアルではないですが模様の描き方が大胆で、熱いものがあります。結構好きな変身セットです。

(2009_6/14)


◎ウルトラマンタロウ・変身セット(ST・DX タカラ73年)

 ウルトラマンタロウは1973年の作品。TBS系で放送されました。主人公東光太郎(篠田三郎)が、緑のおばさんの姿を借りて地球にやってきたウルトラの母からウルトラバッジを託され、ウルトラ兄弟の6番目の弟、タロウと合体し、ZAT隊員として怪獣たちを戦うという物語です。ストリウム光線等必殺技も多彩。

 TOPでも書きましたが、自分としては幼稚園時一番好きなウルトラヒーローでした。例えば初代マンやセブンは自分は絵本やソフビ(当時はマルサンの品も売れ残ってたので、ブルマアクと取り混ぜて買ってました)は持ってはいたけど、自分の生まれた頃(マンが41年、セブンが42年)の放送なので、本放送は覚えてないし。それらの再放送は小学になって後にやっと見れたのですが(セブンは12話問題があったので再放送が少なかったのかも)、自分に取って毎週リアル体験できるウルトラマンは新マンからのシリーズで、一番好きなのがタロウだったわけです。多分その気持ちは間違ってないと思うよね。後続ウルトラが全くなければ、自分がウルトラマンを知る事が出来たかわからないから。ウルトラの国等の描写も好きだったと思う。必殺技ウルトラダイナマイト(タロウが敵と同時爆発して倒し、再び再生する必殺技)がサイボーグ1号での遊びを考慮されていたからかは不明です。

 STタロウは自分が親に買ってもらった最初の変身セットでした(それ以前に祖父母にミラーマン正義の味方を買ってもらってたりするんですが)。結構長い事持ってたんですが、やっぱ幼稚園の時買ったものなので・・・これは新しく手に入れたものです。1号を買ってもらったのが子供の日前後だったので、スーツを買ってもらったのはその後ですね。数が多いので現在でも比較的入手しやすくリーズナブルな変身セットですが、カッコいい事は間違いないです。ていうかセブンの変身スーツも魅力だけど、タロウもスーツの出来としてはそんなに変わらないんだよね。レア度が違うだけで。今ではマーミットのタロウがあるので、プロップ的リアル感は薄れてますが、当時としてはかなりすごいスーツだったんですよ?

 1号の変身セットはこのタロウのように、ST(左)とDX(右)が出ていた物があります。STはスーツがビニール地で、DXは布地等、正義の味方的ちょっと凝った縫製がなされていて、ビニールよりも可動性があり素体を傷めません。背中は主にSTはジッパー開閉でDXはボタン止めです。どのような基準でDXヒーローが選択されてたかはわかりませんが、比較的人気のあるヒーローにDXが多いようです。

 足元の虹はフィルムスキャナーがフィルムの反りを読んでしまうからですがw;
 なんかタロウには似つかわしいので、そのまま修正せずに掲載(^^)









◎ダイヤモンドアイ・変身セット(タカラ73年)

 レインボーマンの後番組の愛企画センター(当時はこの名前インパクトありました。マクロスの次の時間帯日曜昼に放映されてたアニメもここの企画)作品です。原作河内康範氏。

 雷甲太郎により召喚されるダイヤの精ダイヤモンドアイが外道照身霊波光線によって人間の皮をかぶった前世魔人を見抜き戦うという物語でした。詳しい人は詳しいんですが、自分は当時見たきりです(ビデオ何回か見たけど全話は見てません)。それでもかなり好きな作品だったので、当時EPレコードは持ってたりしました。「ダイヤのつぶて」ってすごいよね。広い砂漠のアラビア生まれ。
(ダイヤのつぶて、という表現は、ダビデがゴリアテに投げつけた石つぶてから来ていると思われる)

 よく考えるとこれも目のダイヤマークがサイクロンマーク同様ダビデの星だったりするですが、「霊波光線」「洗礼光線」など、その辺の宗教観的モチーフが色々と組み込まれているヒーローとして、他にあまり類を見ないと思います。ていうか最近こういうワールドワイドなヒーローって少ないから淋しいよね。  変身セットはアイのスーツのかっこよさを十分伝えてます。上のような感じで他にも写真撮ってみたけど、十分過ぎなほどかっこいい。これもどちらかと言えばマイナー作品だからか、比較的安いスーツなのですが、魅力あると思います。変身セットはSTのみです。






◎電人ザボーガー・変身セット(タカラ74年)

 うしおそうじ氏のピープロのCX系で放送された特撮モノの変身セットです。主人公大門豊の乗るバイクが変形するロボット。99用の変身セットも出たので知っている人多いと思います。
 ザボーガーは操縦者?の大門の命令に従うロボットだが、1話で一度死んだ(70年代特撮にはこの設定が結構多い)大門の心臓部に埋め込まれた電極に怒りの電流が流れると、超パワーを発揮する設定。物語中では大門とザボーガーは兄弟関係という事になっていて、悪の宮博士たちのシグマ団と戦いました。

 物語中ではかなりギミックの多いロボットで、頭部からヘリキャット、背部からシーシャーク、両足からはマウスカーが飛び出し(合体)、ジェットブーメランやチェーンパンチ(この辺少年武器的)、速射破壊銃等で敵ロボットを倒したのですが、変身セットではその辺は殆ど全部オミットされてしまっていて、番組後半の強化形態ストロングザボーガーの変身セットも出ませんでした。それでもスーツは上手く番組中のザボーガーの印象を伝えていて、一番いい所は「サイボーグライダーオートバイセットと1号にこれを着せた状態で合体させるとマシンザボーガー(バイク)形態をなんとなく再現できる」という所です。過去一度やってみましたが、合体モードはかなりいい感じだったりします。

 この変身セットは一度手放してしまったので(知人にヤフオクで委託)、今自分はその合体モード作れないのですが・・・頭部とスーツがあれば作れるわけなので、パーツ等が手に入った時にでも写真UPします。また買うつもり。

 また、サイボーグライダー(73年発売)のカウル外装を取り外すと、中にはザボーガーそっくりのロボットマスクが入っていたりします。ザボーガーは74年開始なので、サイボーグライダーの存在はザボーガーの設定にも影響を与えているかもしれません。チェーンパンチという設定も、ソフビパンチと接続できるチェーン付ジョイント(少年武器のような)が変身セットに付属すれば当時に再現可能だったんだよね。良い意味での影響の与え合いは好ましい事で、そういう意味でもサイボーグシリーズと密接な変身セットなのかもしれません。

 個人的に作品の中ではザボーガーの頭そのものをかたどった基地(なんていうか・・・ハウス)が一番インパクトあったですが・・・あれは強烈です;地中からあの頭が出てくるとモグラとしか思えません。・・・ていうか、最終クールは放送が日曜朝(?)になってしまったので、かなり見るのが難しかったんだけども。あの時間帯に放送するってのは、今でいう「スーパーヒーロータイム」とかに通じる挑戦性があると思います。

 写真は上2枚と違いα7000です。意外にストロボ使った室内写真はAFでも難しいです。







◎仮面ライダーX・変身セット(タカラ74年)

 Xライダーの変身セットです。サイボーグ集めを始めて比較的初期に入手した品です。それだけ当時から好きな作品でした。

 水産大学の学生、神敬介は、深海研究を続けていた父を追ってきた悪の組織GODによって命を失う。瀕死の重傷を負った父、神啓太郎博士によって深海改造人間カイゾーグ(肉体を100%改造された改造人間)になり、「仮面ライダーX」として戦う。敵は前半はギリシアローマ神話をモチーフとし(パニック・メドウサ・アトラス等)、後半では巨大ロボットキングダークに指揮された歴史上の偉人+動物植物の合成怪人(コウモリフランケン・ヒトデヒットラー等)。主人公神敬介は昭和ライダーシリーズでも特にかっこよく感じられたのを覚えています。物語初期の幹部アポロガイストや最終話まで立ち上がらないキングダークも魅力的でした。セットも大きいんだこれが・・・。前半では1号〜ライダーマンまでの4人ライダーは登場しないのですが、立花藤兵衛氏は初期から登場しています。コーヒーショップなのですね。この作品での藤兵衛氏は特に魅力あります。自分が小1の時の作品だったので、魅力も鮮明という感じです。全35話なのですがその長さの中で物語をちゃんと語っているという感じでした。
 放送は続くアマゾンライダーは確か東京では10ch系だったんだよね。東京でXライダーはどの局の放送だったんだろうか?(ライダーはストロンガー中盤で6chへ)

 Xは「レッドアイザー」と「パーフェクター」というベルト両脇のパーツをマスクとして装着する事で変身。変身後なのでセットのベルトにはこれらのパーツはありません。武器はベルトのバックルから引き抜く特殊合金製のライドルで、スティック・ホイップ・ロープ等に変形します。バイクはクルーザーで、時速500kmは7人ライダーの中ではストロンガーのカブトローにつぐ速度です。

 主人公の父親、啓太郎博士は第1話で死亡し、記憶を自ら建造した海底基地「神ステーション」に預けるのですが(コミック版のライダー1号やバビル1世的でもある。)、2話で敬介を自立させるため、ステーションごと自身を破壊してしまいます。神ステーションは海底基地ですが、その設定はタカラサイボーグ1号シリーズの片貝兄弟たちの海底基地「ネオノーチラス」ともイメージ的にリンクしています。ノーチラスというのはジューヌベルヌの古典SF「海底2万マイル」に出てくる「ネモ船長」の潜水艦の名ですが、「ナディア」で知っている人の方が今は多いかもしれません。また、少年サイボーグの変身セットに「スカイライダーX」(73年)というのもあるのですが、それも名称ベースになっているかもしれません。つかダブルですw

 TVシリーズでのXのボディは水色なのですが、変身セットでは銀色です。これは番組開始以前のプロトタイプスーツが銀色で、各玩具会社に配布された資料写真もその銀色が使われていた為です(テスト版とTV版とがデザイン異なるのはよくある事で、他には17の腹の段数やウルトラマン80の鼻が三角形か台形か、など。古くはマグマ大使やミラーマンなど。)。変身セットはパーツ的には非常にシンプルですが、マスクなどのディテールも精密でカッコいいです。かなり魅力あると思います。最近RAHでもXライダーのDXが発売。やっぱ欲しいよね。神敬介カッコいいし。




◎超人バロム1・変身セットST(タカラ72年)

 さいとう・たかを氏原作(意外)のバロム1の変身セットです。製作は東映。宇宙の意思コプーにより変身能力を与えられた白鳥健太郎と木戸猛の二人の少年が両腕を交差させ、バロムクロスと叫ぶ事で出現するヒーロー。健太郎は知性派で猛は所謂「健康優良児」。
 敵は悪の魔王ドルゲの率いるドルゲ魔人。動物や人間の肉体の一部をモチーフとした怪人たちです(ウデゲルゲ、クチビルゲ、オコゼルゲ;)。デザインが異常で奇妙な恐ろしさを与え、その作戦の奇怪さもあいまって、80年代マニアにもカルト的に有名でした(自分は詳しくないのですが;)。・・・怪人たちは異常でも少年たちは健全そのものの作品で、ヒーローバロム1のパワフルさは印象強いです。とにかく動作の時の音がでかい。(2号ライダー一文字隼人氏も変身ポーズを取るだけで どーーん!! って音が鳴るけどw;;)

 変身セットにはSTとDXがあり、写真はST。腰に付いているアイテムはボップといい、番組中では「マッハロッド」という巨大ホットロッド+ホバークラフトのような乗り物に変形します(理論は不明だけど、自分は幼稚園時紙工作で必死にその変形ギミックを作ろうとしました←馬鹿)。よく言われる事なんですが、本当に紛失しやすいので注意。STとDXの違いはバロム1の場合、スーツの生地のみのようです。ちなみにこのSTも今は人に譲ってしまって持ってないです(トホホ

 バロム1は漫画版ではどちらかと言えば人間になった魔神ガロンって感じです(←マジンガーZの原型にもなった、手塚治虫氏のコミック。自分がペンネームを「アイスピック」に決める時にも若干影響与えている)。ヒーロー特撮が原作版と設定イメージが変わるのは他にもサンダーマスクや海のトリトン、マグマ大使など色々あるのですが(例え間違ってる??どれも手塚作品;)、どの作品もその違いが雰囲気をかもし出していて、魅力的だと思う。

 後のタイムハウス初期アイテムにニューコンバットジョー用のスーツが出ていて、出来が異常によかったりするのですが(写真)、手足のソフビに内側から生地の染色の黒がにじみ出たりするのが残念。でもRAHのザビタンも実は同様問題を抱えていたりする。元々ガレージキット的に始まった事だし、これはもう暗黙の妥協点になってしまってるのかもしれない。素体着せ替え系フィギュアを作る上では、メディコム系にしろ復刻変身にしろ、色々クリアしなきゃならない難関は多いようです。

 ちなみに発売時期は72年末。ほぼワルダー販売開始頃のようです。(撮影はMaxell WS-30)





◎デビルマン・変身セットDX(タカラ72年)

 永井豪氏原作のデビルマンの変身セットです。デビルマンについてはDXしか販売されていません。アニメデザインの商品化です。シリアルは#7516。
 変身セットの中では当時かなりマイナーで販売数も少なく、それなのに以降延々と人気があるので希少です。かなり高額の部類に属します。最近は復刻が出ているので少し安くなってるようです。

 ヒマラヤ山脈で遭難した不動博士親子はデーモン族と遭遇し死に至る。デーモン族で最も優れた勇敢な戦士デビルマンは明と合体し人間界へ下るのだが、従姉妹の牧村美樹に恋をしてしまい、以降彼女とその周囲の人々の為に戦う事になる。シレーヌなどの人気キャラはアニメにも登場、ダイナミックプロならではの魅力にあふれたアニメは当時の子供たちを魅了しました。結構怖かったけども、健康的だったので親にも見せてもらえた(^^);

 原作では人間の心を残しつつ主人公がデビルマン=アモンと合体するストーリーなのだが、アニメでは全く逆だったりします。最近は評価が原作コミックよ寄りですが、自分はアニメも好きです。最近は再放送とかで見る機会少ないですが・・・自分としてはデビルマンの原型の「雷人サンダー」も好きですが、この変身セットの口の隈取は雷人サンダーに通じる部分あるかもしれません。笑ってるわけでは無いんだと思いますが・・・やっぱ笑顔にしか見えないよね(^^;

 変身セットは布地でできていますが、見た目よりは伸縮性に飛んでいて、意外に破れにくいです。ただやっぱり当時の素体強度なら大丈夫という程度なんで、現在の経年劣化の進んだ旧素体に着せる事は結構覚悟を必要とします。足首が完全に布に覆われている変身セットはデビルマンだけです。販売はこれもワルダー紫の発売と同時期です。

 写真の品は2000年頃入手の当時品で、当時1号グレーのドーム箱を譲ってくれると言ってた方に比較的安く譲った品ですが、結局その話は立ち消えになってしまいました。そんなわけで今自分が持っているのは手首なしの肩の赤い部分なしの、ベルトなしの品だったりします。顔も塗りなおさなきゃ・・・
 写真撮っておいてよかったー・・・デビルマンなら別に復刻でもいいような気がするけどね。タイツは時間たつと足首痛める恐れがあるので復刻買ったら早めに脱がした方がいいかも。

 ちなみにデビルマンの放送時間は土曜夜の8:30分からでした。少し対象年齢が高かったわけです。裏番組が「8時だよ!全員集合」だった事を考えれば大健闘だったと思います。後番組は「キューティーハニー」だったって事で、今でもあの時間帯は(8時からのキカイダー・キカイダー01を含め)伝説と言っていいのかもしれません。







◎変身忍者嵐・ニューGIジョー正義の味方(タカラ72年)

 石森章太郎氏(現石の森章太郎氏)原作の「変身忍者嵐」の正義の味方です。
 多分胸の羽の紋とベルトが欠品していますが、比較的そろっていると思います。
 GIジョー正義の味方は、タカラが変身サイボーグを出す前に販売していたヒーローの着せ替えコスチュームのシリーズで、全部で約10種、販売されました。当時価格は各1500円。衣装の質は変身セットのそれよりはるかに上で、サイボーグ系のコレクターにとっては少し高みに存在するアイテムです。

 詳しいHPが色々あるので、ここでの紹介は少なめにしますが、変身忍者嵐は72年春からTV放送された時代物特撮ヒーローシリーズです。放送時期的にはライオン丸の方が数日早いです。悪の忍者達の組織、血車党に協力させられた科学者である谷の鬼十に改造された息子「ハヤテ」が、血車魔神斎に率いられた軍団と戦う物語。変身の引き金は剣のつばを鞘と当てて響かせた時の「音」であり、今放送中の仮面ライダー響鬼の源流と言えます(ライダーオーディンのデザインモチーフでもある)。主人公のハヤテは俳優さんもカッコイイですが、コスチュームがブルーで統一されててカッコ良かったです。個人的には「月の輪」(正体はハヤテの兄)も好きでした。

 後にサイボーグ1号が販売されてからは、STとDXの各変身セットが発売されるのですが、1号変身セットのDXとは意外に区別が難しいです。相違点は、スーツの布地の羽のパターンが正義の味方の方が大きく荒い事、胸の赤いジャケットの裏側が正義の味方の場合は白い事(変身セットは赤地のまま)、顔や手足の金色が正義の味方の場合は濃くくすんだ色である事、ベルトが正義の味方が取り外しできるのに対し、変身セットの方はジャケットに固定されている事などです(画像)。
 中に入っているのは当然ニューGIジョーで、自分の持っていたこの品の場合、フェイスが肌色、瞳がブラウンのタイプでした。ニューGIジョーのワタル君フェイスは、素体によって肌の色や瞳の色が違うのですが(秘密基地ページの物は浅黒顔にグレーの瞳)、必ずしも同種の明るい肌の素体が入っていたか否かについては自分にはわかりません。また正義の味方の場合、素体のマスクが取り外せない構造になっている品もあります(新マン等)
 正義の味方は、新マン、ミラーマン、シルバー仮面などの作品中で、特撮用プロップとして使用されています。「円谷プロの太鼓判つき!!」と宣伝されています。実は「流星人間ゾーン」の作品中でも、等身大ゾーンファイターの特撮用プロップとして、月光仮面正義の味方を改造したフィギュアが使用されていたようです(90年「宇宙船」誌にカラー掲載)。

 当然嵐も正義の味方の方がレアなのですが、実は正義の味方よりも高額な変身セットもあったりします。ウルトラ警備隊の変身セットは、同正義の味方よりも数が少ないので、高額だったりします。また、ウルトラマンA(嵐の裏番組)の正義の味方は、変身セットのスーツそのものを着せたものだったようです・・・もしかすると布製も存在するかとは思ってるんですが、自分はまだ見た事ないです。
 また「ニュー正義の味方」は中がサイボーグ1号になっていてドーム箱販売らしいので注意。「ニューGIジョー正義の味方」とは違うんだよね・・・;

 写真もっときれいに撮ったものがあると思うので、ファイルから見つかったら差しかえようと思ってます。
(撮影はタカラのSTICK SHOT)





次はここから更新しまーす。
(2005/3/4)

by アイスピック(kohji_molimoto)