◎「宇宙人J・最終期リペイント版」(75年後半・タカラ)


消えてしまった前HPから、久々の再録です。

 2002年の6月末、まとめて買ったサイボーグの中にジャグラを見つけてやっと宇宙人3体がそろった翌週、病院帰りに立ち寄った下北沢某店(ミニサイクロンを箱で売ってた所)で買った、ジャンクのヘッドと胴体についてたのがこれです。
 最終期のJのヘッドです。チョコレートやシナモンのような塗装がされてます。顔面のみココア色というか、チャコール色のスプレーがかけられていて、極めてレアです。

 リペイントヘッド自体は75年後期に販売されたアイテムです。75年夏のキャンペーン等で配布されたのではという話もありますが、自分は当時店で見ています。少量一般小売店販売という感じでした(小売店分は余り?)。00年の東京おもちゃショーでのタカラブースではゼロスのくまどりリペイント版が他の歴代サイボーグと共に武器セットをつけて展示されていたので、覚えている人も多いと思います。(あの時にはかき集めるのにタカラも苦労したそうだが・・・) ゼロスのリペイント版についてはタカラの展示の他、N西氏所有、タイムボックスで売りに出ていた(買いそびれ)もあったので結構目にしている人も多いようなんですが。結局こういう場合入手するしないの決断は、記憶が勝負です。

 それでもさすがに購入時には悩んで、そのお店の店長さん(おもちゃ歴30年の人)に「購入者が塗ったんだと思います?」と聞くと、「違うよ。前半分しか塗られて(スプレー)」されてないじゃナイ。アマチュアだったら、絶対に裏(背中側)もスプレーしたくなるものなんだよ。だからこれは、本物です。」ってことでした。 見抜いてる。
 頭部はまともなようで結構塗装がはげてるんですが、実際必死に洗浄しようとした人がいたらしく、エッジの部分の地が出ているという。知らないってのは怖い。

 後、ソフビヘッド表面に若干粘性があるのでスプレー粉が浮きやすい。難しい問題だよね。超人の返品が多かったのもメッキがすぐはげてしまう事が理由だったようですが、結局それにはプラの油分にも問題があったようだし。(それとも離型剤?)

 ソフビヘッドの下部分は直径の小さいタイプで、実際右下写真の右の円錐ヘッドにしか、はめられません。宇宙人の内部ヘッドの円錐形は下にリングの付いているタイプといないタイプがあり、右の首のものが後期ボディに相当します。
 残る未確認後期フェイスは「宇宙人Z」だけなんですが・・・(2005年の今になってもまだ見た事ありません)
 あと、Jを買ってわかったのは「アイスシルバー1号」の胸の金のグリッター粉はJの目に使われている細かい金紛と同一のグリッター紛らしい、って事です。 Jって左右の目のパーツだけが金グリッターなんだよね。顔面パーツは赤グリッターなのに。
 宇宙人ってデザインも造型も秀逸なんだけど、少年と同サイズだから、ワルダーに比べると迫力に欠けます(少年サイズでの対決構図で考えられたのかもしれないが、大体の人には「宇宙人は背が低い」ってイメージあるよね。75年当時は「グレイ」なんて名称は知られてなかったけど)。
 ワルダーはワルダーで悪役フィギュアとしては高価過ぎるという欠点があったんですが、その部分失われた迫力を補う処置と見えなくもないです。実際ゼロスのくまどりにしても、異常に凶悪だし。

 スプレーのみの単純な塗りだけど、インパクトのあるいい仕事です。ですが結局スプレーだけの変更品でしかないので「2.5」と紹介してます。気分の問題です(笑)

 売ってくださった店長のN氏には「気持ちを大きく持たなくちゃあ。何も知らない奴がコーラでも飲みながらたたいてくるのが、ネットの世界なんだからさ・・・気にしない方がいいヨ?」と言われました。 本当に気が楽になりました!多謝!!